短文置き場
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酷いのね。
彼女はそう言う。 私の事を愛してると言ったその唇で、今度は私を傷つけるのね。 シーツを一枚だけ羽織った彼女の肢体は月明かりに浮かび上がり、その滑らかな肌を蒼白く映していた。 ごめん。 ごめん。 ただ謝る事しか出来ない僕は、彼女の顔を見ることも出来ない臆病者で。 本当は愛してなんてなかったんだ。 ほんの出来心だった。 でも、彼女はまっすぐに僕を見つめるから。 まっすぐに見つめるの彼女の目が・・・・・・僕は、怖かった。 僕は、卑怯だから。 彼女を加害者にする事で、逃げ出す事で、自分を正当化したかった。 ごめん。 ごめんなさい。 夜明けは未だ遠く、ただ呟いた言葉が静かな部屋に生まれては消えていくだけだった。 PR |
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